講師インタビュー:星健太郎(ほし けんたろう)先生
アルカノン(以下ア):星先生が『占い』に興味を持ったきっかけはなんでしょう?
よく聞かれるのですが、本当に普通の家で育ったので『特にコレ』っていうのがないんです。
別段、占いやオカルトに興味がある子供時代ではありませんでした。
それが一変するのは、就職した後の『ある出会い』なんです。
当時、僕は普通の会社員として働いていたのですが、同年代で話も合うしなあ・・・と思っていた人がなんと『重度の占いマニア』だった。
名前も戸籍から変えていて『変な人だ』と思いつつも、逆に『なんでそんなに夢中になれるんだろう?』と興味も持ちました。
それが、『占い』に触れた最初のきっかけです。確か、23歳くらいだったと記憶しています。
その占いマニアの方を通じて『手相』の話を聞き、遊び程度の独学を始めました。
しかし、仕事関係の飲み会で『宴会芸』として手相を観ていた時・・・。
とある女性の『結婚』についての鑑定で、あまり良くないことを無責任に伝えていたことに気づいたんです。
『素人芸だから』と前置きしても、素人もプロも関係なく『伝える言葉の影響力は強いのだ』と猛反省。
そこから、ちゃんと勉強しないといけないと自覚しました。
あとは、ぼく自身右手が“マスカケ線”だったということもキッカケの一つでしょうか。
『これってどんな意味なんだろう?』と興味をそそられたんです。
そこから師匠について、手相や算命学を勉強し始めました。
手相や算命学を勉強してみると、実戦的な技法だけではなく、深い歴史や哲学的な理論など、その占いの学問的な面がとても面白い。
個人的には、自分のことを知る『究極の自分学』だと思いました。
ア:星健太郎先生がプロになるまでの経緯を教えて下さい
独学したり師匠に習ったりしているうちに、勉強仲間に誘われたイベントで鑑定する機会が増えていきました。
そんな上がり調子の時期に、会社の先輩(40代)はいつも『こんな人生つまらない』と愚痴をこぼしていて。
『このままだと先輩と同じようになるのか?』と想像したら心底嫌になり、会社を辞めました。
それまではお笑い芸人になりたいとコンビを組んでみたり、会社員として仕事に邁進したりと、活動範囲を限定していませんでした。
いざ会社を辞めて占い業をメインにした時は、やはり経済的に大変でしたね。
ただ、僕はあまり欲がないというか・・・衣食住にこだわりがなかったせいか、特に不自由さは感じませんでしたけど。
食事についても『近所で安いコロッケが売っているし、安い鶏胸肉で親子丼でいいや』とか、基本的に『米粒』があればOKという感覚。
とはいえ、コロッケと鶏肉はもう一生分食べたと思いますので、お腹いっぱいです(笑)
占い師としては『独身&男&身軽』ということで、遠方での占いイベントのお仕事を多く頂きました。
もちろん泊りがけで、草津温泉とか地方都市のショッピングモールイベントとか。
草津温泉では、お客様はほぼ80歳オーバーの高齢の方。地方都市のモールでは主婦の方が多かったですね。
相当数の鑑定をやらしていただいた経験が今の自信に繋がり、合計2万人以上鑑定することができました。
ア:弊社でも遠方イベントの突発的な仕事をいただくことが多いですが、やはり女性・主婦の方には頼みにくいですね。星先生は重宝されたんですね。
僕はあまり“クセ”がないようで、頼みやすいみたいですね。
現場では色々な人に出会えたし、鑑定もやらせていただいた。
今となって『On the job training』だったと思います。
その当時は仕事を選ぶことなく、全てが勉強だと思っていたので、どんな仕事でも引き受けていました。
お正月に12時間ぶっ通しで占って頭が酸欠状態になったり、寒い冬に外で震えながら占ったり。
来るお客さんも多種多様でした。
選挙に立候補する人、経営者、風俗嬢、その筋の人・・・なぜか画家のお客様に絵を描いてもらったことも。
今となればそれらの経験は良い思い出ですし、とても役に立っています。
でも大変だったのでもうやりたくはないですね(笑)
ア:not for saleの看板的なイメージの星先生ですが、最初のキッカケは?
キッカケというか、本当にたまたま『not for sale』の企画に出会ったんです。
ある年の元旦、中華街の占い館で鑑定していたのですが、午前中はヒマでボンヤリしていました。そこに、たまたまリーダーが通りがかったんですね。
なんか近づいてきたぞと思ったら、いきなりアレコレ質問されたんで驚きました。ただ『出身が鎌倉』と同郷だったこともあり、次第に話しが弾みましたね。
リーダーの頭の中では【若者の占い師ユニットとか作れないか? 占いでもっと面白いんことが出来るんじゃないか?】という構想があったようです。
(当初は男性ユニットではなく、女性占い師も混ぜたELTみたいなイメージだったとか)
その時は『また次の機会を設けて詳しく話しましょう』と別れたのですが、結局『not for sale』結成までには1年くらいかかりましたね。
活動スタートはフジロックでの占い鑑定。
そこから対面鑑定だけでなく、イベント鑑定・執筆・講師業など、多面的にやらせて頂くようになりました。
ア:鑑定・執筆・講義など多岐にわたってご活躍ですが、一番好きなのはどれですか?
こんなこと言っていいのか微妙ですけど・・・正直 “その時の気分” ですね。
現時点ではやはり『対面鑑定』でしょうか。
ただ、鑑定といっても “じっくりとした鑑定” です。
イベント鑑定は、どうしても無理やり自分のテンションを上げないといけないし、短時間ですのでタイムリミットが気になる。
僕としては1時間くらいかけて鑑定する方が向いているし、お客様の満足度も高いように感じます。
講師業の難しさは『この人にとって、本当に僕の講義はタメになったのか?』ってところ。
ちゃんとご理解して頂けたのか、満足してもらえたのか、すごく気になってしまいます。
対面鑑定なら表情などダイレクトなリアクションがありますが、講座の受講生さんだと反応が解りづらいので。
ただ、今までの講座を教えた生徒さんが各方面で(もちろん占い業界も含みます)活躍されているのは本当に嬉しい。自分が伝えたことが役に立ったんだって。
『これからも良い講義をやろう!』という励みになりますね。
あとは執筆も好きです。
対面鑑定や講義と違い、対面人ではないので普段と使う脳が異なるのでしょう。
いい意味でのリフレッシュタイムになっていると思います。
ア:鏡リュウジ先生とお親しい星先生ですが、鏡先生ってどんな方でしょうか?
鏡リュウジ先生には、ずっと僕や『not for sale』を気にかけていただいて、本当にありがたく思います。
先生はすごく気配りの方。僕ごときに本当に申し訳ないなあ・・・って思うくらい。
圧倒的に先輩なのに、食事に行く時でも『星君が行きたいところってある?』って聞いてくれるんですよ。
社会人としても一人のオトナとしても、とても学ぶところが多い本当に尊敬できる方です。
だからこそ、ずっと第一線でご活躍されているのだと思います。
ア:プロ占い師を目指す方へのメッセージ
最近の風潮として、『●●日受講したら、すぐプロ占い師になれる!』という講座にニーズがあるようですね。
短時間でプロとして稼げるようになる・・・。
そのフレーズは確かに耳に心地よいと思います。
しかし、時間をかけてきた自分にとっては違和感を感じせざるを得ない。
正直、そんなに簡単に人の悩みや人生の選択に口を挟んでいいのでしょうか。
僕自身もそうですが、対面鑑定をしていると『解らない線・丘』とかが必ず出てきます(手相の場合)。
そうした壁にぶつかった時、調べまくって勉強するのはもちろん、時には独自の読み方を生み出す必要があります。
例えスムーズに鑑定が終わっても、伝えた内容についてはずっと考え続けますし、完成されることはない。
現状に甘んじず、常に貪欲に前進してスキルアップしていく姿勢。それが本当のプロなんじゃないかな。
誰かの作った資料を読んで、そのままマネすればプロになれる・・・。
そういった風潮は占い業界全体の低レベル化を招くし、お客さんも不信感を抱くじゃないですか。
まあ、時代の流れもあるのでしょうけど。
『早くマスターしたい・プロになりたい』という熱い思いは大切にしつつ、常に己の鑑定には疑問を持ち、冷静に検証し続けて欲しいですね。
ア:これからのアルカノン・セミナーズに求めること、苦言など
僕いつも思うんだけど、アルカノン・セミナーズって『攻めの講座』を開催していますよね(笑)
鏡リュウジ先生もアルカノン・セミナーズではホットな研究テーマを発表されているし、どんどんマニアックな方向に進んでいる感じがします。
でも、これって占い学校らしいと思うし、とても良い傾向だと思います。
僕たち講師陣にも刺激を与えますね。
これからは手相、算命学ともに『もっとディープな講座』を開催したいです。企画よろしくお願いしますね!!
ア:はい、ありがとうございます。
ところで『星 健太郎』というお名前は本名ですか? なんだか占い師になる為のようなお名前ですよね。
はい、本名です。よく聞かれるのですが(笑)
銀行とかでも普通に『星さま』と呼ばれますよ。
ア:星健太郎先生の今後のテーマ、取り組む課題について教えて下さい
育児中で子供がちょうど3歳なのですが『子供の手相』って面白いんですよ。
そして『子育て中の両親の算命学』も非常に興味深いと思っています。
これからは、占いを子育て中の人にもっと活用して欲しい。
一児の親として『必ず活用できるはず!!』という感触が掴めています。
例えば『父親のための算命学』とか、『子供の資質を伸ばすための算命学と手相』など考えています。
特に男性には『占い』をもっと公私ともに気軽に活用できるツールにしていって欲しいですね。
占いには子供の資質を伸ばすだけではなく、可能性を広げてくれる力があると思ってください。
占いで見るとどの子も様々な才能に溢れています。それに親が気づいていない場合もあります。
我が子の可能性を感じてくれれば、子育てはもっと楽しくなると思うんですよね。
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